集団指導塾と個別指導塾はどちらが良い？メリット・デメリットを専門家が徹底解説

集団指導塾と個別指導塾はどちらが良い？メリット・デメリットを専門家が徹底解説

塾選びをする保護者の方からよくいただくご相談が、
「集団指導塾と個別指導塾、どちらを選べばいいの？」
というものです。

どちらにも大きなメリットがあり、向いているタイプの子どもも異なります。
この記事では、塾選び専門の視点から、それぞれのメリット・デメリットを分かりやすくまとめて解説します。

■ 集団指導塾のメリット

集団指導塾は、学校の授業に近いスタイルで、多くのご家庭が検討する選択肢です。

1. 授業料が比較的安い

複数の生徒で授業を受けるため、個別指導よりも費用を抑えられます。
家計負担を抑えながら通塾したいご家庭には大きなメリットです。

2. 年間カリキュラムが明確で安心

集団塾は、年間を通して学ぶ内容や進度がはっきり決まっています。
中学受験・高校受験に必要な内容が網羅されているため、受験対策をきちんとしたい方におすすめです。

3. プロ講師による指導が多い

多くの集団指導塾では、経験豊富な専任講師が授業を担当します。
理解を深めやすい授業設計や、一定の指導品質が期待できます。

なお、多くの保護者さまから「集団指導塾だと、お互いに競争して高めあってくれるのでは？」という声をいただきますが、「中にはそういうケースもある」程度に理解していただいた方がいいと思います。お互いに勉強が一番の興味である場合で実力が拮抗している場合にはそうしたこともあり得ますが、ほとんどの場合、成績で競争しあうということは起こらないと思います。

■ 集団指導塾のデメリット

メリットがある一方で、注意したいポイントもあります。

1. 中途入塾だと学習の穴ができやすい

途中から入ると、それまでに学習した単元をカバーしてもらえない場合があります。
入塾時期によっては先取りの負担が大きくなることも。

2. 分からなくても授業が先へ進む

集団授業は時間通りに進むため、
分からない場所が残っても授業が止まらないのが特徴です。

3. 授業中は質問しにくい

周囲の目が気になってその場で質問しづらいという声は少なくありません。

4. 欠席すると振替ができないことが多い

基本的に、集団授業は振替不可。
部活・家庭の事情で欠席が多いご家庭には不向きな場合があります。

■ 個別指導塾のメリット

近年、特に人気が高まっているのが個別指導塾です。
「自分のペースで学びたい」という子に向いています。

1. 学習習熟度に合わせて指導してもらえる

生徒一人ひとりの学力・理解度に合わせて、
ぴったりのカリキュラムで学習できるのが最大の魅力です。

必要に応じて途中で内容を見直すこともできます。

2. 質問しやすく理解が深まりやすい

マンツーマン・1対2など少人数のため、
いつでも質問しやすく、疑問をその場で解消できます。

3. 質問が苦手でも先生が理解度を見て対応

自分から質問できない子でも、
先生が理解度を観察しながら「つまずき」を拾ってくれるので安心です。

4. 欠席時に振替できる場合が多い

家庭の都合や体調不良があっても、
個別指導は振替授業に柔軟に対応してくれる塾が多い点もメリットです。

■ 個別指導塾のデメリット

人気の個別指導にも注意点はあります。

1. 費用が比較的高い

1対1・1対2で行うため、集団授業より授業料が高くなりがちです。

2. 講師の質が安定しないことがある

学生アルバイト講師が多い塾では、
指導力にばらつきが出る場合があります。

3. カリキュラムが進みにくい場合も

個々のペースに合わせるため、
必要な内容がすべて終わらないまま受験時期を迎えるケースもあるので注意が必要です。

比較ポイント	集団指導塾	個別指導塾
月謝	〇	△
カリキュラムの柔軟性	×	〇
講師の指導力	◎	△
苦手フォロー	△	◎
質問のしやすさ	△	◎
振替	×	〇